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執筆者の写真茨城ねばる

ネガティブ・ケイパビリティって知っていますか?

患者から思いもよらない言葉をかけられることもあります。例えば次のようなものです。 『死にたい。殺してくれ。それがむりなら、せめて眠らせてほしい』



さて、みなさんならどう答えますか?

なんと言ったらいいのでしょうか。

私にはわかりません。


『死なないでほしい』というのも、『死にたい』という患者の感情を否定するような何かが含まれていて、どこか引っかかります。

かと言って、『死なせてあげたいな』というのも、どうかしているように感じます。


相手の感情をそのままに受け入れて、かつ『伴にいる』と思わせるような

そんな言葉のほうがまだよいように思います


精神科医で作家でもある箒木蓬生さんは

著書の中で、こんな言葉を紹介しています


ネガティブ・ケイパビリティ Negative capability 『どうにも答えの出ない、どうにも対処のしようない事態に耐える能力』


看護師になるためには、国家試験を受けねばならず

答えを学ぶ様にできています

自由に学ぶはずの大学でさえ、その影響を大きくうけています


したがって、我々はいがいと 答えのないものごとに、どう対応するのか

その力を身につけるための訓練を受けていないのかもしれません。


にもかかわらず、今回の事例のように現場では『答えのない』状況であることが多いと言えます(ある意味でほとんど、答えがないと言えるかもしれません)


答えのない何かを抱えたままでは、誰かと手をつなぎ伴に歩むことは難しいでしょう


願わくば、答えのだせない何かの『はじ』と『はじ』を一緒にもって、伴に歩めるような

そんな関係性をきづくための能力を身につけたいものです





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